米欧の中央銀行が「適度なインフレ」に腐心している。欧州中央銀行(ECB)は8日、金融政策運営の目標とする物価上昇率を「2%近く」から「2%」に変更。物価の上振れを一時的に容認することで緩和の継続姿勢を示し、デフレや低インフレに陥るのを防ぐ。米国は量的緩和の縮小に向けて市場との対話を始めたが、物価上昇が「一時的」との見方は崩していない。緩和的な金融政策の継続は、景気・物価の過熱や資産バブルのリスクと背中合わせでもある。

先進国の物価が上がりにくくなるなか、日米欧の中央銀行が一時的な上振れを容認することで足並みをそろえた格好だ。利下げや量的緩和の拡大といった政策手段が限界に近づくなか、長期的な緩和の継続を約束する「時間軸政策」によって、緩和の効果を高める狙いがある。